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リンキンパーク、チェスター氏の訃報を聞いて

J.Stone J.Stone

2017年7月20日、リンキンパークのフロントマンであるチェスター・ベニントンが亡くなった。 青春時代の音楽ライフを支え、今に至る音楽志向を築き上げてくれた一人。 そんな彼の訃報に対しての想いを書き連ねてみる。

チェスター・ベニントン氏が亡くなる

早朝、いつものようにネットニュースやSNSを眺めていると、真っ先にこのニュースが飛び込んできた。

2017年7月20日、リンキンパークのフロントマンであるチェスター・ベニントンが亡くなった。
死因は自殺だという。

41歳というまだまだ現役で活動できる歳。
しかし、それは突然終わりを迎えてしまった。

リンキンとの出会い

そもそもリンキンと出会ったのは、私が当時高校生だった頃だ。
その頃、まだ英語版しか存在していなかったYoutubeで、映画と音楽を合わせた自作PV(MAD動画)が挙げられていた。
その中に使われていたのがリンキンパークの名曲、Faintだった。
クリーンボイスとシャウトを使い分け、メロパートがラップ調という今まで聞いたこともないようなサウンドに私は撃たれた。

その頃既に私は半分クラシックロックの世界に片足を突っ込んでいた。
アメリカンロックならばボンジョヴィ、エアロスミス、ヴァンヘイレン。
ブリティッシュロックならば、ディープパープル、ジェネシス、ローリングストーンズ。
そういったクラシックロックの時代は、どちらかというと美しいメロディが前面に出ていたり、泥臭さが前面に出ているものが多い気がする。

時は21世紀。私は時代遅れのラジオっ子だった。
ラジオ全盛期ではないにもかかわらず、当時FMラジオやネット、ネットラジオを通して新旧様々な音楽を吸収していった時期。
勿論、近代のオルタナ系音楽も聞いていたが、リンキンのようないわゆる「ニューメタル系」サウンドにはあまり耳慣れていなかった。

そんな中でのリンキンパークの衝撃は半端なく、すぐさまアルバムを購入。
ハイブリッドセオリー、メテオラの二枚をとにかく聞き込んだ。ハマりすぎてTシャツも買った。
そして今でもこの2枚は、度々聞き返している。

しかし、出会って間もなく、リンキンは音楽性を変化させ、荒々しかった音楽性は影をひそめてしまい、
私はリンキンやオルタナ系音楽を離れ、本格的にハードロック・ヘヴィメタル…果てはスラッシュメタル・ハードコアパンクのような世界に入り込んでいくのだった。

青春時代の音楽が築く志向の強さ

上記でも書いたように、リンキンをよく聞き込んだものの、決して熱烈な大ファンだったわけでは正直ない。
しかし、確実に当時の私はリンキンの2枚を浴びるように聞いていたし、音楽性の違いでほとんど聞かなくなった後も、自身の音楽志向を間違いなく築いてくれたものであった。

20代になり、私は高校時代に理解できなかったピンクフロイドやキングクリムゾンを再評価し、プログレッシブロックの世界に完全に入り込むわけだが、
プログレの持つ物語的構成…それこそ、コンセプトアルバムのような構造を、すんなり受け入れられるようにしてくれたのは、間違いなく「メテオラ」の影響がある。

リンキンのメテオラというアルバムは、アルバム全体が組曲になっており、いわばすべてが連続している。
そして、テーマだったり、曲調・世界観は、その1枚全てを通して完成される仕組みだ。

1970年代、ピンクフロイドの「The Dark Side of the Moon(狂気)」に見られるその構造を、現代のロック・メタルサウンドで独自に再構築しているアルバムでもある。

floyd

繰り返しになるが、そんな今の音楽志向を間違いなく築き上げてくれたものに、リンキンパークというバンドは私の中に刻まれているのだ。

若いアーティストの死がもたらすショックの大きさ

私は現在、プログレッシブロックというジャンルが最も好きな音楽愛好家である。

当然、数多くの先人達の訃報は相当なショックだった。
Yesのライブを見た後、数か月後に亡くなったクリス・スクワイアの死。
自身が一番敬愛するELPのキース・エマーソンの、来日前の死。
そして後を追うように亡くなったグレッグ・レイク。
それ以外のジャンルでも多くの人がここ数年で亡くなった。そのたびに私は悲しんだ。

しかし、正直言うと若いアーティストの死の方がショックが大きい。

私は言ってしまえば、後追いだ。
60年代、70年代のアーティストが一番好きと言っても、結局は後追いであるし、
同時に彼らは出会ったとき既に相当な年齢になっていることがほとんどである。
当然、私は出会ったときから既にある種の覚悟を持って聞いているし、覚悟を持ってライブに足を運ぶ。
後追いである以上、好きなアーティストが亡くなることが当たり前だと思えなければ、到底聞き込んでいられないと思う。

しかし、それはある程度歳を重ねたアーティストを見る場合だけである。
若いアーティストの場合、デビューしたてを見ていたり、年齢も近かったりと、当然そういった事は頭から消える。
なので、若いアーティストの訃報というのはそれだけでも何故かショックが大きい。

2009年に亡くなった、A7Xのレヴもそうだった。
私はA7Xに出会って、ドラマーであるレヴに相当な衝撃を受けた。
私がおじさんになった時、彼は間違いなく名ドラマーになっているであろうと確信したドラマーだったからだ。
しかし、彼は28歳で亡くなってしまった。確かクリスマス当たりだったと思う。
それは今でも鮮明に覚えている。

リンキンのチェスターも、ニューメタル系音楽への出会いという衝撃を与えてくれた1人であったので、
今回の訃報にも当然ショックが大きかった。
死因がアレなだけに余計に受けるモノがあった…。
英語版の使いにくかったYoutubeで偶然出会ったあの衝撃を、今でも思い出してしまうのだ。

辛気臭くなってしまったが、間違いなく、リンキンパークは私の青春だった。

リンキンの名盤を聞こう

私の中で今も変わらず名盤の2枚を最後に紹介して終わりたいと思う。
まだ聞いたことない人、新しい曲しか知らない人にも是非聞いてほしい2枚。

特にメテオラはシングルではなく、アルバム通して聴いてみてほしい。
非常に完成された作品なのが肌で感じることだろう。

出典:Linkin Park/Warner Bros. Records

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