「HUION Kamvas12」 液晶タブレット…検品酷くない!?

J.Stone J.Stone

液晶タブレットHUION Kamvas12を購入したので忖度なしでオススメポイントとダメなポイントをレビューしよう!…と思ったのですが、想定外の事が起こったのでそれも踏まえて正直な評価を書いていきます。

HUION Kamvas12を買ってみたのだが…

どうも、液晶タブレットが無茶苦茶安くなってて驚いた筆者です。

今回は液晶タブレットを買ってみたので紹介してみた!ということで良いトコいっぱい紹介するぜーという内容……だっただが、なんと想定外の事が起こってしまった。
なんと、今回買ったタブレット……

不良品でしたぁあああああorz

というわけで、破損してましたが今回はこのタブレットの忖度なしレビューということでご紹介していきます。

【HUION初日本限定】液晶ペンタブレット Kamvas12 液タブ
詳細情報

参考価格:¥33,999(執筆時調べ)

前置き

筆者は10年以上前に買ったWacom製の液晶タブレットを使っておりました。
当時の液晶タブレットは小型モデルですら10万円以上する超高級タブレットであり、プロしか買わないような代物。
しかも当時はスマホやiPadが出始めたぐらいの時期であり、タッチパネル技術が洗練されておらず、10万円の液晶タブレットですら座標はズレるわ、発色はおかしいわ、とにかく重いわ分厚いわでお世辞にもあまり良いモノとは言えませんでした。それでも液晶に直接かけるというアナログ描画に慣れた方には最高にぶっ刺さるマシーンであり、作業が捗る代物でした。

筆者が使っていたのは“Wacom Cintiq 12WX”という製品で、2007年に発売したモデル。
このタブレットは板タブのWacom Intios3と同等の筆圧レベルで、1024レベルとなっていました。
現在の主流タブレットは筆圧8192レベルなので、性能差は当時から8倍も飛躍してることになりますね。
座標ズレ、色彩誤差が酷い、分厚い、発熱が多いなど多くのデメリットはありましたが、モノクロ絵を主流とすれば癖はあるものの問題なく使えるレベルでした。

というわけで10年の間にスマホやタブレットPCが普及したことで、液晶タブレットも大幅に安くなり性能も飛躍的に向上しました。
小型モデルの平均価格は3万円前後ととにかくお買い求めしやすい値段なのも魅力です。
流石に今のほうがどんな廉価版でも全てにおいて凌駕してて当たり前なので、今回は廉価で使いやすい小型サイズのHUION Kamvas12を買ってみようと思ったわけですね。
最近では中華製液晶タブレットが結構出回っているようで、Amazonでも多くの商品があります。HUIONも中華系企業の製品のようです。

HUION Kamvas12はYoutubeやブログなどでプロの方もレビューしていたりと、情報も多く判断しやすかった点。
そしてWacomと比較してもほとんど大差がないという意見が多かったことから、コチラを選んでみました。

が、冒頭にも述べたように、その信頼は大きく裏切られることになったので、その点も踏まえて今回はレビューしていきます。

HUION Kamvas12 ここが良い

とりあえず、大きく3つとりあげてみました。
①画面がとにかく綺麗で発色が良い
②描き味に摩擦があり、アナログ感があって描きやすい
③とにかく軽い

①画面がとにかく綺麗で発色が良い

画面の発色が無茶苦茶良いです。
色域sRGB カバー率120%と謳っているように、画面の色味に関してはとにかくこだわっているように感じます。
プロ御用達のタブレットメーカーWacomですら色域誤差が発生するにもかかわらず、こちらはメインディスプレイと誤差を感じない色味で、とにかく綺麗でカラーイラスト向けに特化されているといえるほど色が最高でした。この鮮やかさなら仕上がりが綺麗な絵が描けそうですし、綺麗なのでやはり描いてて楽しいですね。

②描き味に摩擦があり、アナログ感があって描きやすい

このタブレットは最初からフィルムが貼ってあるのですが、このフィルムがノングレア保護フィルムになっており、光の反射を抑えながら傷から保護してくれます。
更にこのフィルムの表面がザラザラしているおかげで、紙に描いているようなアナログ感を得られ、ツルツル滑ることなく描けるので非常に描きやすいです。
液晶タブレットを使う方は板タブのツルツル感が嫌であったり、とにかくアナログに近い感覚が欲しいという方が多いと思うので、この点は非常にメリットになりました。

③とにかく軽い

昔のタブレットから乗り換えたので思ったのですが、とにかく軽量です。
昔のタブレットはそもそも分厚く、画面外の余白部分も太く、インチ数が小さくても大型化していました。
しかしこれは余白部分も太くなく、とにかく軽量な設計になっています。
コンパクトなので片づけもしやすいし、机でも邪魔になりません。

その他良い所

更にはスマホやiPadと連結出来たり、傾斜をつけるパネルがシンプルかつ角度が細かくできたりと使い勝手は悪くありません。
ドライバも日本語対応されており、パネルについたボタンにショートカットも割り当てられるので不便さはありません。
画面に対しての座標ズレもありません。四隅にいくと若干コンマミリ単位でズレを感じますが、これぐらいであれば誤差と言えます。
この辺りを見ると、別に普通に使えてええやん!となるわけですが……。

HUION Kamvas12 ここが悪い

さてここからは悪い点いってみましょう。
ぶっちゃけ、これが酷いおかげで、上でとりあげた良さが全部掻き消えてしまいました。絵を描く道具なのにそりゃないよ……というのが大きいです。
というわけでいってみましょう。

まず大きく3つ取り上げるとこのようになります。
①検品が雑
②製品によってペン感度の誤差がある
③専用ドライバが認識しない

①検品が雑

不良品を引いたので色々調べてみましたが、検品がどうやら雑なようです。
プロの方がレビュー動画を出したりしていますが、恐らく案件として受けているので事前に検品して送っていそうですが、いざ普通に購入するとなるとどうやらハズレが酷い模様。
個人ブログでペンを分解している方がいましたが、断線報告があったりとやはりまともに検品してないようです。
筆者が今回不良品を引いたのも恐らくココにある気がします。信頼性がありません。

②製品によってペン感度の誤差がある

上記で検品不足故に不良が多いと言いましたが、まともに描けないこともあるようです。
特にペンの方の作りが荒いのか、筆圧感知はムラだらけだわ、インクはぶつぶつ切れるわ、あり得ないところに線が飛ぶわで全く繊細さがありません。
ドライバの方で筆圧設定をしても、筆圧がまともに機能していないように感じました。恐らく私が引いた商品がペンの不良だったと思うので、感度センサーが全く機能していないような感じだったと思いますが、絵を描く道具でペンが使い物にならなければ何もできません。ちなみにドライバは新旧全て使ってテスト、ソフトはPhotoshopからクリスタまで色々使ってみましたが、ソフト関係なく線飛び・誤動作がありました。
誤動作があれば色塗りすら難しくなってしまいますので、はっきりいって仕事でも趣味レベルでも使い物になりません。
個人ブログで分解している方がいらっしゃいましたが、断線報告もあるようです。はんだ付けがまともにされているのかは謎です。

ちなみに正円を描くと片側が異様に濃くなったり、同じ力加減でペンストロークで何本も描いてもムラが出始めたりします。このあたりは出たり出なかったりと不安定なので力加減では調整ができません。
線ストロークをしても、ペンにひっついてこない感覚があり、ペンの抜きが途中で止まっている感覚があります。
また、どのみち線が飛んだり、画面隅ぐらいまで謎の線が飛んだりと違和感ありまくりです。こういった現象が出たら間違いなく不良品なので交換してもらいましょう。

尚、違和感の確認の為に、筆者が使っている旧式液タブで全てテストしましたが、感度センサーが時代遅れの旧式にすら負けているほど感度がおかしいです。まあ不良品なので当然だと思いますが、きちんとした製品であればこれが出来るのかも疑問です。ペンの動きに対してセンサーがトレースできないのであれば、違和感の中で絵を描かないといけないので多分相当なストレスになると思います。

③専用ドライバが認識しない

専用ドライバを別途で入れる必要がありますが、このドライバが本体を中々認識しません。
本製品はUSB接続なので、USBを抜き差ししたり、電源をオフをくりかえしてようやく認識します。このあたりも不安定です。
レビュー動画では「不具合なし・安定性抜群」となっていますが、全然そんなことありません。
筆者は不良品だったので、もしかしたら本体もぶっ壊れてた可能性がありますが、個人だと同様の不具合を確認できたので、ムラがある製品と言えます。

その他悪い所

付属ケーブルが短いので、延長ケーブルを買わないと環境によってはPCに届きません。
恐らくケーブルの設計はノートPC向きになっていると思いますので、デスクトップの方はケーブルを別で買う必要があります。最初から延長ケーブルを付属してくれればよかったのになと思いました。
他にも使っていけば不便さがあったかもしれませんが、そもそもまともに絵が描けないので細かい検証もできませんでした。
ペン軸が1種類しかないのもちょっと使いづらいかもしれません。ペン背面に消しゴムがついてないので、気になる人はいるかも。

まとめ

結論、お勧めしません。
レビュー動画が多く上がっており、結構著名なイラスト系Youtuberの方もレビューされておりますが、案件用に検品済みを送っている可能性があります。
普通に購入すると不具合が多数報告されており、検品が雑な商品に思えました。
HUION製液タブのペンを分解確認している方がいましたが、はんだ付けを自分でし直さないといけなかったり、断線があったりもするようで、やはり設計と検品が雑な印象です。
画面はとにかく綺麗だし軽量かつコンパクトなので、当たりを引けば違和感なく使えるのかもしれませんが、この製品に関してはギャンブル要素が強すぎるのでちょっと怖いですね。
検品が雑であれば不良も多く、筆者のようにまともに絵を描いていられないという方も出るので、まあ買わない方がいいともいます。
絵は特に繊細な動作が出来て当然なので、それが出来ないのであればタブレットを使うメリットがありません。
もし、購入する場合は不具合が出る覚悟で購入し、違和感を感じたらすぐに返品・交換をするようにしましょう。
筆者はストレスを抱えたくないのでもうプロ仕様しか買いません。(もう廉価版には戻れんのや…

また今回使って分かったのですが、信頼性の高い液晶タブレットが欲しいなら、まだまだワコム製には及ばないのかもしれません。
ワコムは昔からペンタブを研究開発しているので、やはり信頼性が高く、特にプロ用となると他に選択肢がないように感じました。
ペンタブは繊細な動作を再現できなければ良い作品が作れませんので、10年前の旧式より信頼性の高い商品を期待しています。

皆さんの中でHUION製ペンタブを使った事がある方がいましたら、自分はこうだったよーというコメントをお寄せください。
購入する人はそれらも判断材料に決めてみてくださいね。

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