CPUグリスの量と塗り方~グリスってどうやって塗るのとお困りの方に~

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初心者必見!CPUグリスの塗り方 パソコンにはCPUという、脳みそのような機能を持つパーツが搭載されています。 […]

初心者必見!CPUグリスの塗り方

パソコンにはCPUという、脳みそのような機能を持つパーツが搭載されています。
そのCPUにはグリスというモノが塗られているのですが、実はこのグリス……定期的に塗り替えないとカピカピになってしまうのです。
また、CPUを買い替えたり、新しいPCを自分で作ろうとした時にはCPUグリスは塗られていないので、自分でグリスを塗らないといけません。
今回はそんなグリスを塗る際に参考になるグリスの塗り方をご紹介していきます。

CPUグリスって何のためにあるの?

そもそもCPUグリスは何のためにあるのでしょうか。
CPUグリスは冷却効率を上げるために存在しています。

CPUとヒートシンクは共に金属でできていますが、接触部分にはわずかな隙間が生まれます。この隙間を埋めて密着させることで熱伝導をさせやすくしています。
更に接触部分に塗ることで熱伝導率を上げる効果があるのです。
CPUグリスには金属粉末が混ぜてあるので、CPUの熱をヒートシンクに素早く伝導させ、空冷ファンによって外部に熱を放出しているのです。
よってCPUグリスが塗ってあると排熱効率が上がり、冷却効率もあがってCPUがよく冷えるようになるのです。

CPUは熱を持ちすぎると熱暴走を引き起こして性能を低下させたり、最悪破損につながったりします。
なのでCPUを冷却するのは非常に重要なことであり、CPUグリスはそこに欠かせない存在なのです。

ちなみに熱を加え続けられたグリスは最終的にカピカピに乾いてしまいます。乾いたグリスは熱伝導率が落ちてしまうので、CPUが冷えにくくなってしまいます。よって乾いてしまったグリスは早めに塗り替える必要があるのです。

尚、グリスを塗らずにCPUとファンを取り付けることは推奨されておらず、故障の原因になるので必ず塗りましょう。グリスなしで動かすことは絶対にやめてください!

CPUグリスの塗り方

グリスを塗る前にCPUをソケットにセットし、CPUクーラーを一度取り外してください。

まず、CPUグリスの量ですが、小指の爪ぐらいの量をCPU上の中央に絞りだします。
これをCPUグリスのチューブの先で軽く伸ばします。すると画像のようになります。

実はこのままCPUクーラーを取り付けても問題ありません。
CPUクーラーの重さで潰され、勝手に伸びるのでCPUとヒートシンクの隙間にグリスが入り込んでくれます。

ただ、丁寧に塗りたいという方はCPUに均等に伸ばしていきます。
CPUグリスにヘラが付属している場合はヘラで均等に伸ばします。この際はみ出ないように注意してください。
はみ出して基盤につくと厄介なので、ギリギリの部分まで塗らなくても良いです。十分冷えます。
ヘラがない人は指で伸ばしましょう。グリスは服に付くと取れないので、指で伸ばしたらすぐに拭き取って洗いましょう。

ちなみに、グリスをたっぷり塗るのは推奨されません。
グリスをたっぷり塗ると熱伝導がうまくされなくなり、かえって冷えなくなります。
あくまでCPUとヒートシンクの隙間が金属成分で埋まれば良いのです。
また、塗り過ぎると基盤にグリスがついてしまい、最悪の場合ソケットの中やマザーボードにグリスが付いてショートしてしまいます。こうなると故障の原因になるので絶対にやめましょう。
極稀に市販の廉価版PCを買ったり、海外製の格安PCを買うとCPUグリスがたっぷり塗られていることがありますが、これは良くない例なので参考にしないでください。

※ちなみに筆者は、最初に自分で買った海外製の格安PCがCPUグリスたっぷりだったので、しばらく勘違いして間違った塗り方をしていました。
結果としてCPUを破損させることにもなってしまいましたので、グリスはあくまで「小指の爪程度の量」を塗ると覚えておきましょう。

尚、万が一塗り過ぎたら綿棒やティッシュ等で拭き取って余分な量を落としましょう。

CPUグリスの選び方

CPUグリスってお高いモノ?と気になると思いますが、実はそんなに高くありません。
大体1000円前後で、容量も正しい塗り方をすれば数十回は使える量が入っていますので、定期的に塗り替えてもお財布には響きません。
なくなったらまた買えばいいので、購入時には量はあまり気にしなくても構いません。

さてCPUグリスの選び方ですが……結論から言うと、高いモノを買っておきましょう。
特に高価でハイスペックなPC、ゲーミングPCを使用している方はケチらずに高い良いグリスを使いましょう。

グリスの種類

グリスは成分がそれぞれ変わってきます。

  • シリコングリス
  • シルバーグリス
  • ダイヤモンドグリス

主に見かけるのはこの3種類となっています。
下に行くほど熱伝導率が高く、高価になりますがよく冷えます。

シリコングリスはとにかく安いです。とりあえず塗っておくという感じのグリスですが、高負荷がかかるミドルエンド・ハイエンドのPCには不十分と言えます。値段は500円ぐらいです。

シルバーグリスは中間ぐらいのグリスです。銀が入っている物がコレに当たります。安過ぎず高過ぎずという感じ。ミドルエンド用のグリスという位置づけだと思います。値段は1000円ぐらいです。

ダイヤモンドグリスは最高級のグリスで、ナノダイヤモンド粉末が混ぜてあるグリスです。熱伝導率が非常に高く冷却効率が高いです。高負荷がかかるハイエンドのゲーミングPCはこれ一択というほどで、上記2つとは明らかに冷却効率が変わります。値段は1500円ぐらいです。

筆者はダイヤモンドグリスを推奨します。
ゲーミングPCでゲームをする人はとにかく冷えるのでダイヤモンドグリス一択です。
シルバーグリスとダイヤモンドグリスではCPUの温度が5度ぐらい変わります。それぐらい熱伝導率が高く良く冷えるのです。
また、高級といっても1本1500円ぐらいなので、PCを熱暴走でぶっ壊すぐらいなら最初から良いグリスを使っておいた方が良いです。

グリスの電気伝導の有無も選ぶポイントです。
グリスは基本的に電気を通しますが、マザーボードに垂らしてしまうとショートの原因になります。
初心者は電気伝導がないグリスを選んだほうが、万が一はみ出したり垂らしたりしても安心です。

筆者オススメのグリス

筆者がオススメするのはこのグリス。私はここのグリスを使っています。
ナノダイヤモンドグリスで、熱伝導率が12.56W/mkとなっており良く冷えます。
更に電気伝導がないので万が一マザーボードにこぼしてもショートの心配はありませんので初心者にも安心。
あと容量も4gと多いです。頻繁にPCを掃除してグリスを塗り替える方にも安心の量です。数十回塗れると思います。

JOUJYE ナノ・ダイアモンドサーマルグリス OC7
詳細情報

参考価格:¥1,656(執筆時調べ)
熱伝導率:12.56W/mk
容量:約4g
電気伝導なし

ちょっと安い奴が良いならコッチ。上記のものより熱伝導率は落ちます。
1600円なんか高いんだよー!という方はコッチで妥協しましょう。

サンワサプライ CPUグリス ナノダイヤモンド TK-P3D
詳細情報

参考価格:¥945(執筆時調べ)
ナノダイヤモンドパウダー配合
【熱伝導率】:8.3W/mK
【組成物】:シリコーン、金属酸化物
【サイズ】:W23×D13×H120mm
【内容量】:2.8g

まとめ

グリスはCPUとヒートシンクの隙間を埋め、尚且つ金属成分によって熱伝導率を高めて冷却効率を上げます。
塗る際には小指の爪サイズを中央に乗せ、軽く伸ばすかヘラで均等に伸ばしましょう。
その際、ぎりぎりまで伸ばし過ぎてはみ出してしまわないように、また塗り過ぎないように注意しましょう。
万が一塗り過ぎたら綿棒やティッシュで拭き取ってしまいましょう。
オススメのグリスはダイヤモンドグリスです。1本1500円ぐらいですがケチらず高い奴を買いましょう。良いグリスは良く冷えます。
グリスをケチって安物買いの銭失いにならないようにしてくださいね。

以上となります。
CPUグリスを正しく塗り、PCの冷却効率を高めて安定性を上げていきましょう。

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