FPSゲームにおけるクリアリングの正しい方法【ゲームの教科書】

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FPSやTPSで安全にクリアリングできる方法をご紹介します。

FPSゲームで使えるクリアリング方法

『使えるゲームジャンル:FPS、TPS』

FPSやTPSでクリアリングが上手くできずにやられてしまう事はないでしょうか。
正しいクリアリング方法を身に着けて、敵に対処できるようにすると勝率が上がります。
今回はそんなFPSでPvE/PvP問わず使えるクリアリングテクニックをご紹介します。

ピークで敵を確認する

クリアリングを安全に行う為に、まずピークを覚えましょう。
「ピーク」とはチラ見するという意味で、遮蔽から顔や体を出して敵の位置を把握する方法です。
ピークはタクティカル系FPSでよく使われる方法で、R6SやValorant、EFTなどで使われます。
ピークといっても様々な種類があり、クイックピークやハードピークが主な方法ですが、リーンピークや肩ピーク(ショルダーピーク)などもあります。
このピークを使う事で、身体を不注意に晒すことなく敵の位置を割ることができるのです。

クイックピーク

クイックピークは身体を素早く晒した後、すぐさま引っ込める非常に素早いピークの方法です。
またはリーン(体を傾ける)機能のあるゲームでは、リーンを素早く行うことで一瞬顔を出して脅威の有無を確認することができます。これをリーンピークと言い、こちらもクイックピークに該当します。
肩ピークは肩を出すことで脅威を確認すると同時に、相手に撃たせて位置を割るピーク方法で、こちらも遮蔽越しに素早い動作で行います。こちらもクイックピークの一種です。

ハードピーク

ハードピークは身体を丸ごと晒して敵の注意を向ける目的で使います。
ハードピークを使う場面は敵の位置が既に割れていることが大半で、注意を向けることで相手の意識を向けさせます。
その隙に反対側から飛び出したり、チームメイトに裏を取らせたりと囮としての役割も担うピークです。
更に、飛び出しを警戒している相手に対し、大きく動くことでエイムを合わせづらくするために使う事もあります。
ハードピークは囮も含め、勝負に出る時に使う事が多いと覚えておきましょう。

応用:飛び出し打ち

脅威がいる可能性がある個所をクリアリングする際、ピークで飛び出すと同時に銃を撃ちながら出るという飛び出し打ちという方法があります。
敵を捕捉してから撃つのでは、補足→照準→引き金と遅れが生じますが、飛び出しうちでは、最初から相手のヘッドラインや弱点にエイムを合わせて置いて、撃ちながら横なぎに移動する形となるので、相手が反応する前に弾を撃ち込めます。反面、銃声で位置がバレるので、敵が既に移動して居たり、位置を変えている場合には一気に不利になるというケースもあります。

これら一連のピーク方法を覚えておくと、危険を減らすことができるようになります。
Valorantの実況解説を行っている岸さんの動画が分かりやすいので、参考までに貼っておきます。

クリアリングでは身体の左右に注意する

次に、ピークにも若干関係しますが、遮蔽から身体を晒す方向にも気を配ると勝率が上がります。
皆さんは右と左、どちらから身体を出しますか?

結論からいうと、有利なのは右です。

大抵のゲームではキャラクターの利き手が右手になっており、右に銃を構えています。
なので体の面積を大きく晒さず、且つ銃身を素早く相手に向けるには右から出た方が有利なのです。
※正確には利き手側から出た方が有利という事なので、もしも左利きのキャラクターがいた場合には左から出た方が有利という事になります。

参考までに画像を用意しました。
こちらが右と左から身体を晒した際の相手からの見え方です。

右手側から身体を晒した際には、銃が先に遮蔽から飛び出し、晒す身体の面積が小さくなります。
一方で左手側から身体を晒した場合、銃は右に構えている為身体より後から出てくることになり、更に身体を大きく晒してしまいます。
要は左から身体を晒すことは不利になるのです。

リーン撃ちする場合

右側からリーンをすると画像のようになり、更に身体を晒す面積が減ります。
敵の位置が割れている場合、クイックリーンを行い瞬間的に撃つことで、敵に捕捉される前に射撃することもできます。

遮蔽を使ったしゃがみ撃ち

更に、ブロックなど足元の遮蔽から顔を出せる場合はしゃがみ撃ちも有効です。
足元はより注目され辛く、一方的に射線を確保できる場合があります。
しかも隙間から狙うので身体を晒す面積が極端に少なく、撃ち返されても回避することが容易です。
BOTなどを相手に戦うPvEゲームでも、BOTが足元に気づかないゲームもあるので、そういったゲームでは隙間から覗くのは非常に有利です。
※顔の位置にセンサーがあるBOTでは、顔の高さにない敵を視認しないことがある。但し顔と同じ高さにある隙間は当然視認されるので注意。

カッティングパイを学ぶ

次に実践的なクリアリング基礎があります。
それはカッティングパイという方法です。
このカッティングパイは、パイを等分にカットしていくように視界を確保していく方法で、実際の部隊でも使われています。

画像を用意しました。
使う状況としては画像のように角をクリアリングするとき、またはドアエントリー時に使います。
ピークでいきなり身体を晒すと、足音で悟られていた場合、位置がばれてしまうので危険が伴います。
安全に角向こう・壁裏の視界を確保する為に使うのです。

ポイントとしては、壁から身体を若干離して行います。
そうしないと銃身が邪魔で壁にひっかかってしまいます。
カッティングパイは銃を軸に、壁角を中心点とし、画像のように回ります。

タクティカル系FPSではカッティングパイでクリアリングする個所が多く出てくるので、使えるとかなり安全に立ち回れるようになります。

クリアリング方法の例

では、これらを駆使して実際にクリアリングをした場合どうなるかという例を画像を使って説明します。
マップは筆者が勝手に作りました。
想定としては、屋内にいる敵勢力を無力化するという内容にしています。
ゲームとしてはR6Sのテロハントのようなタクティカル系ゲームを想定しています。
味方は3人としており、チームプレイでも使えるように例を作りました。ソロプレイの場合は3人の役割を1人で担う事になります。


マップはこのようになっています。建物への入口は1カ所しかありません。

1. エントリー


では、エントリーします。まず扉を開けるとこのように視界が確保できます。
ちなみに死角となる部分は黒色にしてあり、ここには脅威が潜んでいる可能性があります。
更に赤マークで、標的がいそうな個所を記してあるので、この標的を潰していく感じで進めます。


まず1番の人がポイントマンとして先行しますので、カッティングパイを使ってドア横の角をクリアリングします。


突入します。
左右に分かれ、最後尾がドアエントリー時に中央の射線を確保します。
外に待機させたのは、万が一グレネードが飛んできた場合に入口を塞がず2人が逃げられるためです。
3人一気に突入すると逃げ遅れる可能性があります。


先行した2人が射線を確保したら全員突入します。
1番が右手をクリアリングするので、後続の3番がカバーに入ります。
この際、3番は奥側を主に見るようにします。万が一奥の壁から飛び出してきた際にカバーしやすいからです。
1番は右角を警戒しているのでインファイトに備えていますから尚更です。
2番は左手のドアからの飛び出しに警戒して構えて待機します。


右手をクリアリングします。
1番が角、3番が奥壁側を見ます。


1番はクリアリングした角にそのまま入り、右手のドアを警戒します。
決してドア前を無防備にしないことが重要です。
3番は右下の隅をクリアリングしていきます。
2番も詰めます。


その間に2番が左手ドアをクリアリングします。
これで1,3番の側面の安全が確保されました。
2番はしばらくこのまま待機して援護です。左手から飛び出してくる敵をずっと見張ります。


3番が右下の隅をクリアリングして、現在いる部屋の安全は確保されました。

右下の小部屋を攻める


3番が右手ドアを警戒している間に、1番が右下の小部屋をクリアリングします。
3番は部屋にある箱を遮蔽として使うと安全です。


カッティングパイを使ってクリアリングしてエントリーします。


部屋の仕切り壁があるのでカッティングパイで壁裏をクリアリングします。
これで小部屋の脅威はなくなりました。

右の大部屋を攻める


次に右の大部屋を攻めます。
3番が先頭で突入します。


3番がカッティングパイでドア裏をクリアします。
1番は3番とは反対側に立ち、片側のドア裏に射線を通します。


左右に分かれてエントリーし、クリアリング。


上に向かった1番がコンテナ裏をクリアリングします。
その際、3番は反対側をクリアし、ドアからの飛び出しに警戒します。
ここで注意なのが、ドアが2つあるという事。2カ所に対応できるように広く視野を持っておきます。


3番がエントリーします。1番はもう一方のドアを見張ります。
2カ所からエントリーすると射線が通る場所が増え、同時に見る箇所が増えるので、ドアは1つしか使わず、もう1つは警戒します。


3番がドア裏の安全を確保したら、2人で左右に展開してコンテナ裏を制圧します。
ここで重要なのが、同時に挟み込まないという事。
2人同時に飛び出して挟み込むと、フレンドリーファイア(FF)を誘発する危険があるので、挟み撃ちはやめましょう。もう1人は少し引いた場所から対処するのが大事です。

左側を攻める


残る脅威は左側だけ。
2番が突入してクリアリングします。3番は援護に回ります。
1番は壁を遮蔽にして入口を見張ります。


コンテナ裏を制圧。ここでも挟み撃ちでFFを避けるために3番は少し引いて援護します。


残ったコンテナ裏を2番が制圧。
3番は射線を通せる位置に待機し援護します。万が一2番が反撃で倒された際に対処するためです。


脅威を排除したら1番が入口裏をカッティングパイでクリアリングして脱出します。
これが一例となります。

実際の部隊を参考にしよう

こちらは実際に軍隊が行っているクリアリングの映像です。
こういった実践的な動画から立ち回りを勉強するのも非常に有効です。
特に味方を援護する方法は、ポイントマンの立ち回りが多くなるゲームプレイでは学べないので、実践から参考にすると正しい援護方法がわかったりします。

危険な階段のクリアリングはコチラの動画で映っています。
階段クリアリングはFPSでも危険度が高いので、チームプレイで戦う場合は援護などが非常に参考になります。

射線が通る位置に注意しよう

最後に、射線が通る位置に常に気を配っておく大切さをご紹介します。
上記で紹介したマップは屋内で見下ろし視点だったため、見なければいけない箇所は限定的でした。
しかし、屋外や窓などの射線が通りやすい箇所が多い場合には、見る箇所が増えるので危険も増えます。

画像を用意しました。
赤丸で囲った場所が射線が通る脅威となる部分です。


この画像では、ぱっと見8カ所の脅威があります。
射線が通る個所を一気に見ることは不可能であり、警戒する部分が増える程注意力が散漫になります。
大事なのは、射線が通る部分を徐々に増やしていくという事です。徐々に射線を確保していけば同時処理する情報が減り、注意力を維持できるからです。


次の画像ではこうなっています。
パッと見た感じでは11カ所の脅威があります。
画像では右手側に壁があるので、遮蔽から出る際、まず左のコンテナ付近が安全かを確認しておくと、右だけに注力できるでしょう。
また細かくピークしながら、1つずつ脅威となる個所を潰していき絞り込みます。


最後の画像はこれです。
ロングの射線となっており、危険が高いです。
この画像では右手側に壁があるので、そちらに取りついてしまうのが安全と言えます。
その為に、まずは右壁上部のスナイパーがいるかを警戒し、壁に取りつきつつ左を確認していくというのが取れる手段ではないでしょうか。

このように、3Dのマップでは思った以上に射線が通る個所が多く、一度に見る箇所が多くて大変です。
なので射線を減らしつつ、1つずつ確認していって脅威を排除していくのが安全な手段と言えるでしょう。

また、実際のプレイでは視覚情報以外にも音情報やミニマップ、ボイスチャットなどの報告など情報が取れる部分が増えるので、それらを総合しながらクリアリングしていきましょう。
マップがランダムでなく固定の場合、マップを覚えることで音情報から位置を割り出せることも増えますので、マップを暗記するのもクリアリングを正確にする手です。

以上でクリアリングの正しい方法の紹介を終わります。
ゲームプレイの参考になれば幸いです。

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