【ブレードランナー2049】繰り返し見るほどつまらなく感じる!?「ネタバレ全開!辛口レビュー」
ブレードランナー2049の公開からしばらく経ちました。
SNS上などでネタバレの感想が飛び交い始め、そろそろ良いかなという頃合いになりましたので、
改めてストレートな感想をネタバレ含めてしていきたいと思います。
まだ見てない方は観てから見るとおススメかな?
ブレードランナー2049の公開から大分経ちましたので、そろそろネタバレ入れてもありかなーという頃になってまいりました。
そこで色々細かいとこ振り返りながら、改めてネタバレ全開レビューをしていきたいと思います。
尚、映画自体が長く複雑な関係上、長めの記事となっておりますが、どうぞお付き合いください。
最初に結論
まず結論からいこう。
ブレードランナー2049は名作か駄作か―。
正直、駄作ではない。だが、名作でもない。
凡作である。
では、面白いかつまらないか。
一部感動するが、ほぼつまらないです。
時間の無駄だとは思いませんが、人の評価を聞いてから観に行くぐらいなら観ない方が良いと思います。
では、成功か失敗か。
明らかに失敗である。
ただこれは監督も覚悟の上で望んだことなのでしょうがない気がする。
事実、この映画には、過去を超えられないと思う気持ちがじわじわにじみ出てくる感じがしたからだ。
ちなみに、先に言っておきますが、
私はヴィルヌーヴ監督大好きです。
素晴らしい監督だと思ってます。
オファー受けたのも良くやったと思ってます。
だが、やはり…名作には届きませんでしたね…。
公開初日に観た感想はコチラ
前作への思い入れが強い人ほど、みんな無理して高評価を探そうとしていると思います。
けど、やはり私には繰り返すほど粗が見えてきてしまってならないのです。
逆スルメ映画な気がしてきました。
映画に例えるなら『インセプション』とか『オンリーゴッド』に近いかもしれません。
観れば見るほど粗や蛇足が気になり始める。
無駄に突っ込みすぎてて長い辺り。
3幕構成をしっかり守ったほうが良かった。
ちょっと弄れば間違いなく名作になったであろう作品ですが、現在の所は……
間違いなく凡作です。
スターウォーズ7と近い?
これはスターウォーズEP7の評価と近しい気がする。
どちらも、前作に気を使いすぎていてぶっ飛んでいない。
また、結局過去の呪縛から逃れようとするが、逃れられていない作品である。
結局平凡な作品となってしまい、別に繰り返し見る必要性も薄れてしまう。
ただ、スターウォーズとの決定的な違いが一つだけある。
それは、この映画がドゥニ・ヴィルヌーヴという名監督によって撮られた、
ヴィルヌーヴの映画であるという事だ。
彼はデビュー以来、どこか無機質ながら哀愁漂う複雑な世界を作り上げてきた。
それは今作でも健在である。
だが、J.J.エイブラムスにはそれがない。
彼は楽器をうまく弾けるが、初戦器用なスタジオミュージシャンにしかなりえない無個性な存在である。
J.J.の描く映画はどれも印象的なシーンなどなく、作家性も全く感じない、いわばAI的映画作りなのである。
ブレードランナー2049には明らかな作家性が出ており、その辺はSW7に大いに勝るのだ。
では、どうして名作になれなかったのか。
私なりに語っていこう。
何故名作になれなかったのか
初代ブレードランナーは、フィリップ・K・ディック著『アンドロイドは電気羊の夢を見るか―』という、
卓越した原作小説を下敷きとして作られたSFフィルムノワールである。
複雑な世界、設定ながらも、話の筋としては1本道にしっかりと収まっており、
装飾を取っ払ってしまえば、非常にわかりやすい作りになっている。
この脚本づくり、映画作り…実は、名作への道に欠かせない要素なのである。
名作はシンプルであれ
ブレードランナー、マッドマックス2&怒りのデスロード、スターウォーズ旧三部作…等の世界観が独特なSF映画だろうが、50~60年代のマカロニウェスタン、時代劇なんかでも、80年代のアクション映画、2000年代以後の名作でもそうなのだが、
全て、大筋はシンプルである。
これらの映画は全てやることなす事、映画の全体像、概要を一言で、1行で言い表せるほど簡潔になっている。
それでいて、演出や世界観などの装飾が多彩な輝きを見せることで、光り輝く映画へと変貌しているのだ。
つまり名作映画とは、映画自体の複雑さを、全体をぐちゃぐちゃにすることで魅せるのではなく、
簡単なものをあたかも複雑かのように魅せることなのだ。
言ってしまえば、客を騙せるかどうかなのだ。
今回のブレードランナー2049は、はっきりいって大筋がシンプルではない。
ただでさえ複雑な設定や装飾が多いのにも関わらず、大筋がシンプルでない為に、誰もこの映画に入り込めずに終わってしまうのだ。
これが達成できていないだけの為に、2049は80%以上ここで名作というカテゴリから外れてしまっている。
さて、その複雑さを次に解説していこう。
ブレードランナー2049の複雑さ
まず、ブレードランナー2049は本編で語る部分が多すぎる。
この映画の内容は、映画5本ぐらい取れるレベルの内容が突っ込まれている。
ちょっと多すぎるかな。
一部挙げると…
・前作の時代との繋がりとその後
・デッカードとレイチェルの行方
・Kの過去と真実
・新政権の目的
・殺し屋ラブの目的
・新会社の目的と野望
・レプリカントは人間になりうるのか?
・疑似恋愛の未来…etc
多すぎる!!
実に多すぎる!!
ただ、見事なのは、この複雑な設定を上手くからませて1本に仕上げたという事だ。
流石はヴィルヌーヴ。
これを新人や無能の監督がやっていたら、間違いなく劇中で4~5本に話が分離して、超絶わけのわからん映画になっていただろう。
この映画の作りはクリエイターが決してマネをしてはいけない。
マネしたら最期。
駄作確定!
そういう作りなのだ。
うん。
また、シンプルな映画とは、繰り返しみることでいろいろな補完が出来るという利点があるが、その逆には全く別の運命が待ち受けている。
要は、作り込みが甘いほど粗が目立ってしまうのだ。
繰り返しみるに堪えうる映画ではなくなり、観れば見るほど「やっぱ微妙かも」という雰囲気になってくる。
そして、複雑さも実は陳腐に見えてきて、全てが意味を失っていく。
勿体ない。
逆に、続編の成功例であるマッドマックスを見てみよう。
あれは過去の妻子との思い出やら事件やら、ヒューマンガスとの対決やら、バータータウンでティナターナーと戦ったあれとかなんとか…
全部捨ててんだよ!!
過去作っぽい設定数秒出てきてあとはV8!V8!やってるだけなんだよ!
だから最高なんだよわかるか!!ヒャッハー!!!
続編だからといって全部過去がどうとかを語る必要なんてないんだよ!
この辺が続編映画クソになる要素の1つなんだが、どの駄作続編もみんなやってんのね、これ。
いらねぇんだよ!
過去作の振り返りなんか視聴者が勝手にやるからやらんでよろしい!!
むしろ、映画の良さとは…
語りすぎず、行間を読ませることなんだよ。
1本の映画の中で人生観や気持ちの何かがほんのちょっとだけ変わることなんだよ。
小説を読み終えたときに味わう感動と同じ。
だから、逆に言えばドラマやアニメなどの連載物が嫌いな人が、余計に見やすいのが映画なわけ。
しかし、最近の映画というのはどうもドラマと変わらない連続モノばかり。
何話も見たくないからアニメとかドラマとか見ないのに、なんで映画でもやるんだよ!!
その一番嫌いな連続要素を、過去の振り返りとして持って来られるわけだから、
蛇足でしかないし、いちいち全部あーだーこーだ言われるのが非常に不快に思うわけです。
それを、全部…やっちゃったんだなぁ…ブレラン2049も…。
あーやっちゃった。
だから余計にややこしくなってしまったのです。
もう過去何か全部捨てていきなり始まって、いきなり終わりでよかったんです。
前作がどう?しらねぇよ!!
映画は「FIN」って出てきたらそれでもうおしまい!
続きはないの。それでいいの。
だって、続編になったら説明から始まっちゃうじゃん。
過去からは逃れられなくなる。
それって一番勿体ないと思う。
続・ブレードランナー2049を作る気満々の終わり方
2049が微妙なのはまだあって、綺麗に映画が終わらない事。
別に曖昧ENDでも良いんだよ、映画ってのは。
ただ、撒いた複線が一部回収されないってのはなんか残るよね。
結論から言うと、
なんであの社長殺さなかったんだという事。
今作2049はなんと悪役のボスを殺しません。
ボス戦なし!
竜王を倒さずに終わるドラクエみたいな感じ。
前作は、ロイ・バッティーというルトガー・ハウアー演じるレプリカントが一応死んで終わるわけ。
クエストはクリアしてるわけですよ。
今回、クエスト失敗だからね(笑)
ボス倒す前に主人公死んで終わったから。
いや……だめでしょ。
こういう難しい映画こそしっかり最後までやらないと…。
まあ話が戻ってしまいますが、難解映画ほど筋はシンプルに作らねばならないと改めて思いました。
前作が難解だと思った方はコチラの解説もどうぞ
芸術性に走りすぎ
ブレードランナー2049は芸術映画である。
これは、どの映画評論家も相当言っているのでまあ同じことを皆思っているのだろう。
では、ブレードランナーというカルト映画は果たして芸術だったのか。
確かに、80年代とあの世界観と映像を見せつけたのは芸術として十分評価できるが、
監督したリドリー・スコットはあの映画を純粋にエンターテイメントとして作ったであろうという事だ。
しかし、そのブレードランナーを神格化してしまった後のクリエイターたちは、
あの世界をエンターテイメントではなく芸術作品としてとらえ始める病気にかかってしまったように思える。
それは、今作のヴィルヌーヴ監督にも言える。
彼は事実、ブレランの大ファンだと公言しているし、本当は汚したくないし、撮っても絶対に過去を超えられないとも言っている。
その思いは、既に映画開始直後からファンへ向けて映像を通して投げかけてくる。
前作と打って変わって大都会のスラムを全面に出すことなく、自然の部分から始めている。
この画面だけで、「俺は過去に絶対勝てないから別の角度から描く」と宣言しているのは間違いないだろう。
話を戻そう。
しかしだ。
彼はこの映画をあまりにも自分の中で神格化してしまったあまり、
芸術映画として表現してしまう暴挙に出るのだ。
確かに、過去作の冷徹な主人公と打って変わって、どこか哀愁のあるヴィルヌーヴ調の主人公には感情移入がしやすくなっている。
映画を見て泣いたという人もいるだろう。
だが、ブレードランナーは、あくまでもエンターテイメントなのだ。
芸術性は副産物に過ぎなかったはずだ。
今回の2049はそれが逆転してしまった事で、前作のようなワクワク感が消えてしまった気がする。
何度も言う。
ブレードランナーはカルト映画ではあるが、神ではない。
ただのエンターテイメントの1つなのだ。
この辺を間違えてしまったが為に、世界に引き込むチャンスを失ったような気がした。
次は世界観という点を踏まえながら語ってみよう。
世界観が綺麗すぎる!
ブレードランナーの街は皆が憧れた未来とは違ったものの、非常に影響を与えた。
事実、現実の街並みは皆ブレードランナーそっくりに作られていった。
中でも新宿や渋谷などの街並みは、ブレードランナーそのものといってもいいかもしれない。
ただ、ブレードランナーの街とはやはり違う点がある。
それは同時に、あの世界観の魅力の1つなわけだが、それを上げていこう。
まず、あの世界は汚い!
ゴミは落ちてるし、水は漏れてるし、酸性雨は振っている。
看板は整っておらず、ごちゃごちゃしていて、錆も目立つ。
ボロきれみたいな服、食中毒おこしそうなメシ店、病気になりそうな空気。
言ってしまえば世紀末である。
あんなのはタダのスラム街だ。
だが、皆そのスラム街に惚れたのだ。
しかし、2049を見てみよう。
街は綺麗すぎる!看板もきれい!人込みもない。
服も綺麗、家も綺麗、メシはうまそう、空気も綺麗。
あれ?
なんかおかしいな。スラムじゃない…。
日本人にはこう思った人も多いかもしれない。
これ、東京じゃねぇか!!
そう、街はただの東京の街。
現代の東京なのだ。
一気にワクワク感ゼロになってしまった。
確かに、ブレランの世界に時代が追い付いてしまったというのもあるが、
それでも綺麗すぎる!
皆が求めたのは香港みたいな汚い野蛮な町だったんじゃないのか!
スラムの中で懸命に生きる人々を映し出すことで何か熱気を感じたんじゃないのか!!
こんなのブレランじゃなくてもいい!!
そして極めつけは、印象的な町やカットがどこにもないということだ。
・強力わかもとの看板を斜めに移しただけのカット
・タイレル社を正面からとらえただけのカット
・光る傘を差した人が歩く中で、びしょ濡れで席が空くのを待つ主人公
・まずそうなうどん屋
・スピナーによじ登って、パーツを剥がすガキんちょ
・ゴミの中で寝るプリス
・セバスチャンの人形の館
もっと出るぞ!前作ならもっと出てくるぞ!!
これらが、2049ではほとんどないのだ!!
フランク・シナトラのホログラムが出てくる劇場と、
デッカードが住んでいるラスベガスのバーぐらいだ。
というか、このインテリアどっかで観たぞ…
そうだ!Fallout New Vegasそっくりだ!!
もう、Kがデッカードを探すために崩壊したベガスの街に挑む!みたいな話でいいよ!!
で、そのベガスを管理していたAIに、管理されていたレプリが反撃!バトル開始!!みたいな(笑)
その方が多分楽しい!
そう、劇中でずっとニューベガスが頭から離れなかったんですよ。
カジノ、シエラマドレじゃねぇか!って(笑)
それぐらい、絵が弱かった。
この辺もスターウォーズ7と似てる。
逆に、マッドマックスとは対照的。
音楽がつまんねぇ
映画の良さは8割音楽で決まると言っても過言ではない。
まえにも書いたけど、やっぱりヴァンゲリスでないとだめだよ。
ハンス・ジマーはダメ。
今回マジで一曲も印象に残ってないんですよ。
全くのゼロ。
名曲一切なし!
音楽では微塵も感動しませんでした。
ただでさえ、無機質で複雑なストーリーをやってるのに、
音楽まで無機質で強弱がないものだから、全く盛り上がりに欠ける。
前作を担当したヴァンゲリスというのは、本来サントラ屋ではないが故に、
非常に多彩な方で、シンセサイザーという一見無機質になりがちな楽器を用いながらも、
非常に情熱的で、時にクラシカルな音を入れ込んだり、盛り上がるところにはしっかりギターサウンドやら
強いビートを刻んだりと、まさに音の伝道師という感じ。
非常にプログレッシブロックに近い生きた音楽なわけ。
音に命を感じるんですよ。
ただ、ハンス・ジマーはどの映画でもそうなんだけどいつも同じ。
J.J.エイブラムスと似てて、器用すぎて機械的。
全く感動しない音楽を量産している人。
私自身が量産されたポップスみたいな音楽があまり好きじゃないってのもあるんだけど、
やっぱり、この映画には特に向いてないと思った。
実はもう一人、別で作曲家がいて、共同制作って事になってるんだけど、
まあ別にどうでもいいよ、どっちみち盛り上がってないんだから。
このミスマッチ感がはんぱじゃなく、曲で客をひっぱれないものだから、
いくら感情で揺さぶっても、中にまで入り込めない。
音楽に関しては私の評価は0点です。
ブレードランナーって別に無機質な映画じゃないからね。
結構熱いからね。
正直古典的なウェスタンそのものをSFにしただけだから。
この辺、勘違いしすぎなんじゃないかと思ったりした。
こちらがヴァンゲリス師匠の素晴らしいサントラ
閉鎖空間でない為に余計に狭く感じた
前作は都市がメインのいわば閉鎖空間内での出来事であった。
しかし、今作は外にあっちこっち飛び出していく。
一見こうすれば世界観に奥行きがでるだろうと思うが、これは大きな誤りであった。
世界を広げてしまったが故に、逆に狭く感じてしまったのだ。
これは、作り込みの甘さとでもいうべきなのか…。
上記でもあげたように、非常に無機質であるが故に、
どれもインパクトに欠ける…というかない為、広げたところで、現実の延長にしか見えなくなり、
未来感やSF感が大いに感じられなくなってしまったという点だ。
また、閉鎖空間は物語上に縛り…制約が出来る分、
逆にアイティア勝負になったりすることが増え、結果名作につながる事も多いのだ。
潜水艦モノなどがその象徴と言えよう。
壮大さと開放的なのは決してイコールではない。
ヒロインの退場があっさりしすぎ
ただでさえ情報量が多い映像の中でヒロインを退場させるので、
よほどのインパクトを与えておかないとその悲しさは出ないのだが、正直これが薄かった。
途中でヒロインが退場してしまうのだが、
いくつかの出来事が起きている中で退場するので、そっちに気が行って感動がなかったのが正直な感想。
具体的には、デッカードが連れ去られてしまったことの悲しみが大きすぎて、ヒロインなんかどうでもよかったのだ。
なぜ同時に行った…。
しかも、ヒロインが生身の人間じゃない為、余計に感じた。
これがもっと掘り下げられて、じっくりと恋愛物として突き詰めていたら悲しさはあったと思うが、
最初でも言ったように、この映画は5本ぐらいの映画を同時進行でやっているような内容なので、
そういう感動は得られなかった。
だって正直デッカードがヒロインみたいなもんじゃん?
公開から30年間ファンやってきた人はデッカード大好きなんだから、そりゃそうじゃん?
途中から見た人でもハリソン大好きなんだからそりゃそうじゃん?
もっと香港映画みたいに男臭い映画でよかったよ。
チョウ・ユンファとティ・ロンみたいな感じでよかったよ。
だってそういう映画じゃん、ブレランって。
ブレードランナーはこうしたら面白くなった!
・過去への繋がりとか一切なし!
・デッカードもなし!つか、カメオ出演みたいな感じだからそもそもいらん!
・街もっと汚くして世も末みたいな感じを出す!!
・ストーリーをシンプルにする!
・もしくは全部主人公に一人称視点の語りを入れてしまう!
・ラスボスまでしっかり倒す!
・とにかく倒す!!
・ヒロインは退場させなくてよろしい!攻殻みたいに人間になりましたENDでよろしい!
・もっと奇抜な建物とか出しまくる!
・変な派閥たくさん出してややこしくしなくていい!
・とりあえず倒す!!
・音楽はヴァンゲリス!
・全部夜の絵でいい!昼間いらん!!
・内容ごとに短編映画にしてオムニバス形式で良い!
・実写がきついならナベシン監督がアニメ版で全編出す!!
結局のところ、中身がつめすぎなのと、
1本でやる内容じゃないのだ。
30分の短編映画5本作ってくっつけて上映した方が間違いなく成功しただろう。
特に、このストーリーを整理するってのが重要だと思いまして、
映画1本の中で語りすぎなのでこれは本当によろしくない作り方だ。
ちなみに、私的にいくつかの話数にわけてみました。
・序章:大停電と以後のレプリ虐殺に触れる(短編の統合)
・Kが自身の過去や存在を追うミステリーっぽい話(メインストーリー)
・レプリがレジスタンスを組織するまで(短編で出したものも統合)
・新会社の野望と実験を描く(悪役をより強調)
・ジョイとレプリの儚い恋愛物語(殺し屋ラブと比較させながら進行しても成立する)
・新政府と新会社に戦いを挑む話(本編では投げられてしまったしっかりとした決着)
どうでしょうか?
すごくわかりやすい上に、特徴を付けやすいはずです。
なんなら、別に主人公はそれぞれ違う人でも構わない。
これで成立しちゃうんですよ。
そもそも映画自体が、OVAアニメ的作りなので、分けた方が正解。
逆に言ってしまえば、本当に映画向きの脚本ではない。
何度もしつこいようだが、映画向けの脚本は1本化しないと失敗してしまうのだ。
また、公開前の三本の短編を映画本編に持ってこなかったのも大きい。
わざわざ見る奴なんてファンだけだと思うけど、
そもそもその短編がかなり重要になってくるので、本編に入れるべきだった。
むしろそっちは分けちゃだめでしょ…。
あと、メインストーリーの、
Kが自身の過去を探っていく内に、実はレイチェルの息子ではないかという疑問を抱き、
新政府に隠蔽を促され、同時に社長とラブにも追われ戦いになる。
だが結局ただのレプリだとわかるが、最後はその本当の娘を守り通して死ぬ…。
という現本編の流れはそのままいけるんですよ。
で、その解決編を最後にやはり用意してあげればいい。
ただ、何度も言うけど…混ぜすぎたんや…。
分離してれば成功したかもしれん。
なぜ…そうしなかった。
だが、あきらめるのは早い!!
ブレランが行って来た最大の武器がある!
それは…
ディレクターズカット版・ファイナルカット版で作り直そう!!
そうだ!!
ブレランと言えば、劇場公開版とファイナルカット版では
全然装飾だったりシーンだったりが違ったりする映画なのだ。
しかも、撮りなおしすらやっているのだ!
ブレランは映画のソフト化という点で大きく貢献した映画でもある。
それを再びやるのだ!
よーし来た!
2049も作り直そう!!
手始めにディレクターズカット版を出そう!
まず2049の蛇足となる部分や、わけのわからん場面を総編集して、かつ分かりやすくしてしまおう!
ついでに短編形式に再編成し、なんならタランティーノ映画ばりの時系列フラッシュをやってしまおう!
更にさらに、シーンが足りないなら撮りなおしてしまえばいいのだ!
セットが綺麗すぎる!?
汚せェェ!!
汚してさしあげろぉぉおお!!
音楽もヴァンゲリスに差し替えれるぞ!!
是非ディレクターズカット版を作ろう!
そしたら評価される!
初代だってそうやって這い上がったんだ!
がんばれ2049!負けるな2049!
だが…
今のままじゃ、ただの凡作だよ。
邦題・英題 | Array |
---|---|
評価点数 | Array |
監督 | Array |
ジャンル | Array |
公開年数 | Array |
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