【Level3】ドット絵で花を描いてみよう【ドット絵講座】

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ドット絵で植物を描けるとメリットが沢山!花が描けるようになると自然表現が豊かになり、更には柄やパターンが作れるようになります。応用でキャラクターの服のデザインなんかも出来るようになりますし、あつ森のマイデザインでも役立つでしょう。是非とも習得して表現力アップをしてみましょう!

春、それは花

木には桜が、花壇には花が咲き始め……春の陽気が――

どうも、絶賛花粉症で春を楽しむ暇などない筆者です。(ずびっ
今回は春らしく花でも描いてみようと思います。

花が描けると自然表現が豊かになったり、柄が作れてキャラクターの服なんかも描くことが出来るようになるので一気に幅が広がりますよ!
というわけでさっそく描いていきましょう。

パレットは24x24pxを敷き詰めたモノを用意しています。新規作成で24x24pxの用紙を使ってもOK!
筆者と同じ用紙を使いたい方は、以下のモノをダウンロードして使っても良いですよ。(右クリ保存

ちなみに前回では、草を描くお題もやっていますので、そちらも見て頂くと色々活用できる部分があると思いますよ。

デフォルメな花を描く

まずは腕慣らしで適当に花を描いてみましょう。
最初なのでデフォルメ重視の花を1つ描くことにします。

①茎を描く


まず茎を緑で描きます。ちょっとふにゃってたほうが茎っぽいです。
直線にするのも良いですが、自然の中に溶け込ませるならあまり直線を多用しない方が浮きません。
逆に造花や凛々しさを強調したい場合には茎を直線で描くことでビシッっと決まります。要は使い分けですね。

②葉を描く


次に葉を描きます。
歯でも刃でもないですよ?葉を描くんですよ!?……わかりますね。すいません。
葉は横に均等に生やしても良いですし、ずらして描いても良いです。
筆者は茎のうねりに合わせて自然な感じにしたかったので上下若干ずらしています。こうすると自然に生えてきた感じが出ますよね。
ぶっちゃけ好みもあるので左右対称が良い人はそれで描きましょう。常にお手本通りする必要はありません!

③花を乗っける


最後は花を乗っけます。
今回は種類も考えてない適当なデフォルメ花なので丸ブラシでポンと置いて、花柱になる部分を白で置きます。
これで簡単な花ができました。
もう少し凝りたい方は花びらを描いても構いませんよ。


コチラが完成絵のグリッドになります。
手が慣れてきたところで実際にある花を描いていきましょう。

チューリップを描く


春の定番チューリップを描いてみましょう。
君をさらっていく風の方ではありませんよ。(……ネタが分からない方、すいません。)

チューリップは特徴がわかりやすいので比較的描きやすい上に、カラーバリエーションを増やすことで彩も増やすことが出来るので良いアイテムです。

①茎と葉を描く


まず茎と葉を描きます。最大の特徴は包み込むように生えている葉です。
一応資料写真を貼っておきましたが、しっかり観察すると長い葉が茎を纏うように生えていますよね?
これを再現するとより説得力が増すので、花びらばかりに注視せず、葉も適当に描かずにしっかり見て描きましょう。

②花びらを描く


次に花を描きます。今回はオレンジ色にしてみました。
花は割と左右対称になっており、くぼみによって花びらがわかれているように見えます。
今回はデフォルメチックなので1つのくぼみにしてみました。これは描くサイズによって変えていくと良いでしょうね。
また色数を多く使う場合にも調整してみると良いと思います。


ここでワンポイント入れます。
花に筋が入っており、色素が薄く又は濃くなる傾向があるようなので、ちょっとした線を入れます。
これにより花のスジっぽさとしっとりとしたツヤ感が同時に見えるようになります。
もちろんここから影やグラデーションを入れても構いません。


完成絵にグリッドをいれました。

+α カラバリを増やしてみる


出来上がったものをレイヤーごとコピーして複製し、鼻の部分だけ色を変えてみましょう。
バケツとペンで直接変えても良いですし、色彩・彩度の変更など色調補正ツールを用いて変えても構いません。
とりあえず3色つくってみました。
より自然に差分を作りたい場合には2,3種類ほど作ってみたり、茎だけ若干変えてみたりすると良いかもしれませんね。
チューリップは以上です。

バラを描く

さあここから難易度が上がります。お次は薔薇の花を描いてみましょう。
薔薇は柄物に使えたりと非常に汎用性が高く、背景パターンやキャラクターの洋服を作ったりする際にも重宝します。
最大の難所は花が重なっている部分をどう表現するかですね。
……多分、みんな描けるようになりたいはず。では練習していきましょう!

バラの特徴を掴む

花びらの部分が巻きながら生えているのが特徴ですが、この表現をまず手書きで描いて感覚を掴んでみましょう。
ざっくり描くと、以下のようになります。

簡単な描き方をすると、丸を描いて外側から中心に向かって巻きながら描きます。
次に外側に尖っている部分をつけ、消しゴムで消して繋げます。
あとは外巻きに足りない部分をつけ、葉を付けたら出来上がりという感じです。
この巻き感を感覚としてなんとなくもっておくと、ドット絵で描いた時にイメージしやすくなります。

①茎を描く


まず茎を描きます。真っすぐでもよいですが、曲げた方がカッコいいと思ったので曲げました。

②葉を描く


次に葉を描きます。
薔薇の葉は大き目なので、気持ち大きめに描くとよし。
後から見直すと筆者の見本はちょっと小さすぎたかもしれない……。よりリアルにしたい方は資料参考にアレンジしてもOK!

③花を描く


さて、最大の難関。花びらです。
資料を見ると分かるように薔薇は花びらが重なるように生えています。
しかしこれを1枚1枚描いていられるほどの情報量はドット絵にはありません。うまくそれっぽく見せるようにデフォルメしないといけませんね。
……というわけで、影色を作り巻いている中心部をまず描きました。
重要なのは一定方向の渦ではないという事。あくまで巻きながら重なっているだけです。


これを更にハイライトを駆使しながら線と影部分で巻きを作っていきます。
ああでもないこうでもないと描いたり消したりを繰り返して形を整えていきます。一発で描く必要はありません。焦らずゆっくりでOK.
一番外側には開いた花があったり、葉部分がチラっと見えたりするので描き足して花部分は完成です。
※左下に空間が出来てバランスが悪かったので茎部分の葉もちょっと付け足しました。


上を描く際には、資料写真をぎゅっと縮小してガビガビにすることでドット絵風な資料にできるのでコレを活用します。
以前の講座を覚えていない方はコチラをご覧くださいね。


こちらが完成絵のグリッドになります。

小さいのも描いてみる


余裕がある方は小さいバラも描いてみましょう。小さいほうが誤魔化しが効くかもしれません。
小さな薔薇を用意することで柄に使えるようにしてみました。色も若干変えています。


グリッドはコチラ。


大小2つのバラが出来ました。
この2つをうまく並べれば薔薇柄が出来そうですね!

桜を描いてみる


最後は桜を描いてみましょう。
一見簡単そうですが実は薔薇より難しいのではないかと思っています。
というのも、桜のように濃淡の薄い花は表現として非常に難しいからです。
濃淡があまり出せないという事はシルエットでまず見せて、それから微妙な影部分で透明感を維持しながら描かなければいけません。
デフォルメのイラストなら簡単なのですが、質感まで出そうとするとぶっちゃけ描いていてかなり難しかったです。是非チャレンジしてみてください。

まずデフォルメで描く

とはいっても立体的に作ろうとすると結構難しいので、まずデフォルメで描いてみましょう。


まず花びら一枚を描いてみましょう。この時点で既に特徴的です。
なだらかなカーブを描き、中央を窪ませると桜の花びらになります。


グリッド表示がコチラ。


次に花1つを描いてみます。桜の花は5つに分かれているので、まず5点を大よそで取ります。


次に5点を埋めるように且つ、上記で描いた花びらのカーブをイメージしながら作ります。
一番上の部分は左右対称で描きやすいですが、両サイドと下はカーブを寝かせたイメージが必要です。
イメージし辛い場合には、ラフ画を描いたりデフォルメのイラストを見ながら感覚を掴みましょう。
一発書きする必要はなく、描いたり消したりを繰り返して形を整えます。
左右対称にするので、片側が描ければコピー&左右反転でくっつければ簡単です。


影と中央の花柱部分を描いて完成です。
コチラが完成のグリッドとなります。
このイメージを持ったままより立体のある自然的な桜の花を描いてみましょう。

①花の位置を決める


まず花を5つに分ける為に5点の辺りを取ります。
これに沿って今後花びらを描いていくことになります。

②塗りつぶす


次にブラシを使って中心に向かって塗りつぶしながら、桜の花びらの曲線感を出します。
現段階では何が書いてあるかよくわかりませんね。(メ〇モンに見えます…。

③影を入れる


次に影を入れていきます。
余り濃淡を出さずに花の湾曲感を表現します。…これがぶっちゃけムズイ!


更に一段階濃い影も入れます。

④ハイライトと枝を描く


最後にハイライトを入れ、枝部分を描いて完成です。
まあそれっぽくなったのではないでしょうか。
筆者的にはあまり納得いっていませんが、描きなれていないので妥協しました。私もまだまだ修行が足りませんね。


グリッドを入れました。

透明感と立体感を濃淡を出さずに同時に達成するという点で、桜の花びらはかなり難易度が高く感じました。
逆にこれができれば大抵の花びらは描けるという事になりますので、練習あるのみですね。

花を描いて表現の幅を広げよう

花が描けると自然表現から柄物のパターン、更にはキャラクターの服まで作れるようになります。
また花びらはより自然な湾曲や曲線が多く含まれ、花によって優雅さや可憐さなど様々な表現力を身に着けることができます。更に透明感のある表現が同時に身に付くので、自然表現やキャラクター表現がより豊かになるのです。
身近にある為描きやすい反面、特徴を出すのが意外と難しく難易度があるので良い練習モデルになります。

ちなみに、花がある程度素早く描けるようになると柄が量産できるようになるので、服を描く時に滅茶苦茶役立ちます。
あつまれどうぶつの森のマイデザインでお洋服を仕立てる時にも相当使える技術だと思いますよ。
ちなみに、今回描いた薔薇を柄に使うとこんなものが出来ちゃったり……。

この絵では上記で描いた2種類の薔薇の向きや色を変えて柄にしただけですが、これだけでも随分雰囲気が出ますよね。
なので色々な服を描きたいという方は、柄が描けるように花は練習しておくと良いかもしれませんよ!
こういった服の描き方はまた別の機会に紹介しますので、お楽しみにしていてください。

では、次の講座でお会いしましょう!

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