【Level3】ドット絵で木を描こう【ドット絵講座】
自然表現や街並みを緑で表現するなら木を描くことは避けられません。ファンタジー、現代モノなど何を描くにしても木は必要です。木を描けるようにすることで世界観の奥行きはより広がります。そんなわけで今回は木の描き方を練習していきましょう。
木の練習をしよう
花粉とかいう存在のせいで木を見るだけで萎えてしまう花粉症患者……筆者です。
とはいっても、ドット絵で世界観を作るとなると木を描くことを避けては通れません。
木は様々な場所で使います。
自然の風景、街路樹、観葉植物など木を添えるだけで世界観は一気に没入感が生まれます。
しかし、木を描くというのは結構面倒で手間と感じてしまうもの。ですが逃げてはいられません。
今回はそんな木の描き方を練習してみましょう。
逃げるんじゃ…ねぇぞ……。
……というわけで早速描いていきましょう。
パレットはいつも通り24x24pxのマスを敷き詰めたモノを使います。
テンプレが使いたい人は下のリンクから素材を使ってくださいね。
簡単な木を描いてみよう
まずは小さめの木を描いてみます。
デフォルメ重視で描くので、なるべくシンプルかつポップな感じで仕上げてみることにしましょう。
サイズは24x24pxに収まるように描きます。
①幹を描く
まず幹を描きます。
デフォルメなので棒で良いです。
しかしそれだけでは物足りないので、根っこ部分と枝を軽く描きます。
②葉を乗せる
次に葉の部分を乗せます。
なるべく自然な感じになるように左右対称にならないようにします。
一方で葉があまりにも散乱しすぎるとシルエットがわけわからんことになるので、木の形を維持しつつも葉を整えます。
太めのブラシでザクザクと描いてペンと消しゴムで整えましょう。
③影を乗せる
次に影部分を塗ります。
太陽光が当たらない部分は影になるので、下側は基本的に影となります。
斜めに当たった方がより自然に見えるので、片側も影にします。
次に葉の自然な盛り具合を表現する為に細かく影をいれます。
④輪郭線を取る
ポップに仕上げるために輪郭線を描きましょう。
輪郭線を取ると中身を描き込まなくても絵がしまるのでポップな感じに仕上げるのに向いています。
ワンポイントとして輪郭線は真っ黒よりも、対象に近い暗い色を選ぶと良いでしょう。
この場合は黒に近い濃いブラウンを使っています。
ハイライトも入れる
せっかくなのでハイライトも入れましょう。
輪郭以外にも中に数個ハイライトのドットを置くと、葉の反射っぽくなります。
完成!
お疲れさまでした!これで完成となります。
ポップな感じの木が描けたかと思います。
更に加筆してハイライトを多めに描くと、より明るめの雰囲気にすることができます。
木の表現は多種多様で正解はありません。なので自分が出したい雰囲気にあわせて調整していくことが重要です。
筆者の場合は割と暗い世界観を描くことが多いので、暗めの色を使いがちですが、全体的にポップな雰囲気を目指すのであれば明るめの色やハイライトを多用したほうが良いと思います。
また色を変えるだけでもより雰囲気が変わります。
明るめの緑色を使う事で更にポップに仕上げることが出来ます。
見本通りに描いてみて、色調調整などで更にお好みの色に変えて、自分が一番しっくりくる木の感じを掴んでおくと良いでしょう。
グリッド見本
こちらがグリッド見本になります。
模写する方はコチラをお使いください。
カラーコードはこうなっています。
ここから描いていく木は全てこの色で作るので、真似して描く際はこの色を参考にしてください。
より自然な木を目指す
次は少しレベルアップしていきます。
よりリアリティのある木を目指していきましょう。
大きさは24x24pxに収まるように描きます。工程は上記と同じです。
①幹を描く
幹を描きます。
まずは当たりを描いて大よその幅と長さを決めます。
そしてその中を塗りつぶすように形を作ります。
根っこの部分は分かれるように描きましょう。
②葉を描く
次に葉の部分です。
先ほどと同じように綺麗にまとまりすぎないようにざっくりと描きます。
多少形がいびつでも構いません。
そして影部分を作り、葉の質感を出します。
③描き込み
ハイライトと影を葉と幹に入れ、質感を更に高めます。
幹部分は木の模様を影色やハイライト色で描くように入れると良いです。
模様は縦線で入れましょう。
これで完成となります。
ポップにしない場合は、葉や幹の質感を重視して描くとリアルな雰囲気が出ると思いますよ。
グリッドを入れるとこんな感じ。
より大きな木を描く
これが最後ですので、更にレベルを上げます。
今度はより大きな木を描いてみましょう。
背景やマップタイルを描く際には大きな木も必要となるので、大きなサイズも慣れておきましょう。
工程は同じですが、より質感を重視します。
①幹を描く
まず当たりを作り、幹の太さと長さ、湾曲具合を大体決めます。
塗りつぶすように描き、根っこと枝部分を作ります。
※この際、枯れ木を使う場合はこのまま使えるので、コピーして取っておくと良いでしょう。
②葉を描く
次に葉の部分を作ります。
丸ブラシがある場合は、ブラシでポンポンと置くようにランダムで描きましょう。
枝部分をある程度残るように描くとより自然な感じに仕上がります。
次に影色を付けます。
描き方は2通りあり、
①葉の部分を普通に塗ってから、影になる部分を塗っていく方法。
②葉の部分を影色で塗ってから、明るい色でくり抜く方法。
どちらも使えますが描き方は好みによります。やりやすい方法で影を作ってください。
なるべく束を多く作っていくような感覚で影で分けていきます。
束感はブロッコリーの写真などが参考になるかと思います。
次に葉部分にハイライトを入れます。
束ごとに入れるようにすると束感が増します。
③幹を描き込む
次に幹の模様を入れます。
影色とハイライトを縦線で使って模様を表現します。
※ベース色の色味が強かったので調整しています。
模様を入れ終わるとこのようになります。
木になるところは微調整して完成となります。
マスに収める場合は、パレットのマス目に合わせて削ったり足したりして調整を加えましょう。
完成
大きな木ができました。
最終的に6マスを使う形になりました。
グリッドを入れるとこのようになります。
今回のポイント
以上が木の描き方になります。
木の種類によって表現は変わりますので、今回は広葉樹ということになりますが、各工程や基本はほとんど同じです。
広葉樹は針葉樹に比べて幹の色を薄めに作るとそれっぽくなり、逆に針葉樹は濃い色で作ると質感が出るかと思います。
今回のポイントをおさらいすると……
・葉は左右対称にならないようにざっくりと描く
・太陽光を意識し、光が当たらないところは影で塗りつぶす
・幹は影色を縦線で入れて模様を作る
・葉は丸ブラシを使って置くように描くと楽
質感を出すのが難しいときはポップな感じに仕上げるために、輪郭線を付けて明るめの色で作るとオススメです。
最初はしっくりこないかもしれませんが、色々な木を描いて慣れていきましょう。
では、次の講座をお楽しみに!
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